誕生から成犬になるまでの子犬の発育

誕生

行動

生誕時、子犬の目は閉じており、見ることはできません。それでも子犬は、嗅覚と触覚を使って、母犬や兄弟の温もりや、ケア、栄養を求めて移動します。子犬は、この初期段階でほとんどの時間を睡眠に費やします。

誕生

発達

子犬の出生時の体重は、成犬予想体重の約1〜5％である必要があります。母親から提供される栄養のおかげで、子犬はすぐに体重を増やします。最初の数日間で子犬がどれだけ体重を増やすかは、犬種サイズで決まります。子犬は通常、同じ犬種の成犬時の体重1キログラムごとに1日あたり2〜4g増加します。

誕生

環境

生まれたばかりの子犬は、体温調節が完全に発達していないため、最初の数時間は適切な環境に置くことが重要です。産箱は29.5〜32°Cに保つ必要があります。この後、温度は7〜10日かけて約26.7°Cまで徐々に低くしても構いません。産箱は、隙間風が入ったり逆に空気がこもったりする場所ではなく、適度に風通しが良い場所に設置してください。

誕生

健康

子犬の誕生時の大切なことは、呼吸、熱の確保、食事を自発的に行い、この重要な瞬間を生き残ることです。これをサポートするために、産箱を適切に準備することが重要です。水を張ったボウルや加湿器を使用して、居場所の湿度を65～70％に保つことで適切な呼吸を促します。そして、保温電球や赤外線電球で温めます。

出生後まもなく、ブリーダーが子犬の体重を量って子犬の状態を把握し、予想出生体重より少なかった子犬を特定します。出生体重と最初の48時間の成長スピードは、ブリーダーが子犬の状態と哺乳期の死亡リスクを把握するための重要なパラメータになります。

誕生

栄養

子犬は生まれた後、できるだけ早く初乳を飲むことが重要です。母乳というよりも、出産後すぐの母乳（初乳）を摂取させるようにしましょう。初乳には、子犬の免疫システムを増強する物質が含まれています。

0～3週齢

行動

子犬の成長の第一段階であるこの時期の多くは、母乳摂取と睡眠に費やされます。これは健康的な発達に不可欠ですので、兄弟犬や母犬を不安にさせないよう配慮する必要があります。

0～3週齢

発達

子犬の目は生後10～14日で開き始め、3週目の終わり頃に耳が徐々に機能し始めます。視覚も聴覚も最初のうちは弱いですが、成長と共に向上してきます。

0～3週齢

環境

この時期の子犬は、子育て用の囲いや母犬のそばでずっと過ごします。人間から定期的に優しく接してもらえると、その後の生活で直面するストレスや人間との関わりに対して、より効果的に対処できるようになります。

0～3週齢

健康

責任あるブリーダーは、生まれて初期のうちに必ず子犬を獣医に連れていきます。獣医師は、先天性異常と一般的な健康状態をチェックします。この期間の終わり頃には、寄生虫治療を始めることをおすすめします。

0～3週齢

栄養

出生後の子犬は、自ら合成する必要のある重要なタンパク質を母犬の母乳からもらいます。成長と共に母犬の食事に興味を示すようになります。固形物を食べ始めると離乳プロセスが始まります。

4～8週間

行動

よちよち歩きの段階を過ぎると、子犬はきょうだいとケンカして遊ぶようになり、社会的交流が始まるにつれて、うなり声やしっぽを振る練習をするようになります。

4～8週間

発達

この時期になると目と耳がある程度機能し始め、光や音に反応するようになります。

4～8週間

環境

子犬の精神的および肉体的発達は、複雑な環境によって培われます。ブリーダーは、発達の段階が進むにつれて人間とのふれあいを増やすと同時に、おもちゃ各種や騒音、その他刺激となることを子犬に体験させるようにします。

4～8週間

健康

子犬は母犬の助けを借りずに、糞尿ができるようになっているはずです。この発達がこの発育段階の終わりまでに起こらない場合は、獣医師からアドバイスを受けましょう。

4～8週間

栄養

離乳期になっても、母犬が子犬の栄養ニーズをすべて満たします。栄養の大部分を母乳から摂取しますが、この段階で子犬は母犬の食べ物に興味を持ち始めます。この時期の子犬のほとんどがボウルから水を飲めるようになります。

8週齢以上

行動

これは、組織、活動、および境界再確認が不可欠な段階です。この年齢の子犬は学ぶための自然な能力を備えています。犬がこの期間に学んだことを忠実に守ることが重要です。また、トレーニングと、より広範囲での社会化を続けていくことも必要です。これは、子犬が堂々とした、適切に行動できる成犬に成長するのを促します。

8週齢以上

発達

子犬の身長および筋肉の成長は主に、品種の大きさによりますが、多くは生後6〜9か月の間に起こります。乳歯は永久歯に生え変わり、子犬の被毛が成犬の被毛に代わります。生後6〜12か月の間にオスの子犬は足を上げ始め、メスの子犬は最初の発情期を迎えるでしょう。

8週齢以上

環境

食事と睡眠は子犬用に決められた場所でとるようにし、おもちゃも子犬用に用意したもので遊ばせてあげましょう。これにより、子犬は家の中の基本的なルールを学びます。屋外のさまざまな環境に出掛けて新たな体験をすることで向学心が刺激され、自信をもつようになり、子犬と飼い主との間に強い絆が生まれます。

8週齢以上

健康

この時期は、子犬の成長段階に合わせた活動や運動のスケジュールを組み始めるのに適しています。今の間に良い習慣を身につけることが、あなたの子犬の発達を助け健康的な将来の足掛かりを築くことに役立つでしょう。ワクチン接種スケジュールや、子犬に避妊・去勢手術を受けさせるかどうかについては、獣医師に相談してください。

8週齢以上

栄養

哺乳期は子犬の肉体的発達における重要な段階です。この発達段階のニーズを満たすように作られたフードを摂取させることが重要です。詳細については、ロイヤルカナンの子犬の栄養ガイドを参照するか、子犬用の製品のページをご覧ください。

12～24ヵ月齢

発達

子犬の成長過程は犬種の大きさによって異なります。超小型犬は8ヵ月齢で成犬となりますが、超大型犬は2歳になるまで成長期が続きます。

大型犬と超大型犬の子犬は生後8〜9か月までに急速に骨格が成長し、その後は成犬の体重(大型品種では出生体重の70倍、超大型品種では出生体重の100倍)に達するまで筋肉の発達が中心になります。

12～24ヵ月齢

栄養

成犬期に移行するにつれて子犬の栄養ニーズは変化します。この時期になったら、犬の大きさ、品種、ライフスタイルに合う必要栄養量が含まれている成犬用フードに徐々に移行していきます。